「全国農業新聞 6月7日号より」
今回は、「ライブコマース」の活用法を紹介したい。
EC市場のライブコマースによる売上は年々増加傾向にあり、最も利用者の多いといわれる中国では2018年の1.5％（343億円）から2023年には24.3％（22兆6000億円）にものぼる。日本でも今後は約3000億円の市場規模に成長が見込まれている。
日本ではライブコマースは流行らないといった声も聞こえてくるが、以前、触れた佐賀県武雄市にある「ミヤハラ農園」の宮原さんによると、農業との相性は抜群だという。
特にECモール型といわれるライブコマースでは、サイト自体にファンがいるので、自身のSNSなどで既存のファンがいなくても見て貰うことができる。また、宮原さんが実際に使っている感想として、料理や掃除など家事をやりながら見ている主婦が多いという。
更に、畑で収穫作業や倉庫で出荷作業、キッチンで調理しながらなど毎回画角を変えることができるのも視聴者にとっては面白い。その上、自身の声で商品の説明ができるので従来の販売方法よりも味や特徴など魅力が伝えやすい。チャットで視聴者とコミュニケーションを取りながら配信を行うこともできるので、お買い得なB品商品などにおいても誤解がなく理解をしてもらった上で販売ができるという。
実際に、同社では「メルカリチャンネル（現在、サービス終了）」で約4時間の配信で最高売上は97万円にものぼり、多くのメディアで取り上げられた。現在は、「Peace you LIVE」を使用しており、合計10時間の配信で約30万円の売上をあげている。 新たな販路となる可能性があるSNSになるので、是非、他の生産者の配信を見てみるところから始めてみて欲しい。
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