農業業界に新しい風?!(株)ワコーパレットが取り組む農業用ベジコンとは?

先日、大阪府大阪市に本社を持つ株式会社ワコーパレットでお話を聞かせていただきました。

(株)ワコーパレットは、日本全国に物流拠点を構えながら、物流機器の販売・レンタルを50年以上行っている企業です。そんな物流機器の企業が新しく取り組む農業用ベジコンとはどんなものなのでしょうか?また、農家にとってどんなメリットがあるのでしょうか?

青果物を運ぶ容器の現状

日本で青果物を運ぶ時の容器として見られるものは、段ボール、折りたたみコンテナ、メッシュコンテナ(収穫コンテナ)、鉄コンテナなどがあります。

段ボール

あらゆる品目で使われており、あらゆる納品先に対応することができます。

しかし、近年、資材の高騰で段ボールの価格が上がっていること、使った後に捨てるのにコストがかかることなどから少しずつ使用が見直されている現状です。

折りたたみコンテナ

あらゆる品目で使われており、あらゆる納品先に対応することができます。

レンタルがメインとなるので、購入よりも初期コストの面で少なく済むことができます。また、使いまわすことのできる折りたたみコンテナは環境問題にも貢献してると言えるでしょう。

メッシュコンテナ(収穫コンテナ)

あらゆる品目で使われており、あらゆる納品先に対応することができます。

昔から使われており、購入がメインです。自社のコンテナとして持たれていることが多いでしょう。しかし、出荷から回収までの期間に紛失する可能性が高いので、近年、折りたたみコンテナの方が需要が高くなっています。

鉄コンテナ

使われる品目は縛られており、納品先は食品製造業者など加工向けになります。

購入もありますが、レンタルでの割合の方が高いです。収穫や出荷、運搬において作業効率が上がることから、年々使用量が増えています。また、資材の高騰、環境問題なども使用量増加に繋がっているでしょう。

鉄コンテナの現状

現状、世の中に流通している量は年々増加傾向にあります。キャベツや白菜などの重量野菜に限らず、果実や葉物に使われていたりと使用の幅を広げている現状です。

理由としては、

段ボールなど資材の高騰

段ボールなどの資材の高騰があり、農家にかかる資材代は増加傾向にあります。今までは、段ボールの方が安く入手でき出荷に使用されてきました。しかし、現在では鉄コンテナを使用した場合とキロあたりの単価は変わらなくなってきています。

SDGsなど環境問題への配慮

SDGsなど環境問題への配慮においては、出荷された段ボールは加工業者で廃棄されてきました。更に、段ボールを廃棄するのにお金がかかっていたのです。しかし、環境問題を考えた時に使いまわしがきく鉄コンテナや折りたたみコンテナが見直されきています。

収穫、出荷、運搬時の作業効率の上昇

今までは、農家が一つずつ段ボールに詰め、パレットに積んだり、トラックにべた積みをしたりして運んでいました。更に、出荷先でも着いた荷物を一つ一つ降ろす作業が必要となっていました。鉄コンテナにおいては、収穫時に鉄コンテナに積むことで、必要になる作業がフォークリフトで完結するので手作業による時間が無くなり作業効率が上昇します。

などが挙げられます。

他にも、物流業界における2024年問題があり、人手不足、物流量の増加、高齢化が進んでおり運搬における作業効率の見直しが始まっている現状もあります。

鉄コンテナの問題点

見直されている鉄コンテナですが、問題点も存在します。

購入する場合コストが高い(1機あたり2万円前後)

・レンタルにかかる費用が日割りで最終的な金額が明らかでない(出荷先での滞留、紛失など後から明らかになる部分があるので、取引先との商談の時点では金額が分からない)

・運搬先での紛失などリスクが伴う(管理が大変)

・出荷先が食品製造業者と限られる(すべての出荷先に対応できるわけではない)

これらのことが、農家の負担になっていました。

(株)ワコーパレットが新たに取り組むベジコンとは

50年以上物流機器の販売・レンタルで培ってきた経験を活かし、農家が野菜の生産に集中できる環境を作ろうと始まった今回のベジコン。

具体的に、従来の鉄コンテナと何が違うかというと

複雑な金額計算を無くし、一回あたりいくらの明朗価格

従来は、日割りの賃料+基本管理費+納入・引き取り運賃+紛失破損弁済金といった複雑な金額計算でした。(株)ワコーパレットの価格は、単価×借入台数となっています。

納品時における台数の制限はあるものの単価に運賃が含まれています。更に、借入台数の0.6%以下なら紛失破損弁済金が発生しないといいます。

納品から回収までをサポートすることで紛失のリスクを低減

個体ごとにQRコードを付け、1機ごとに個体管理をすることで紛失リスクを低減しているといいます。また、従来だと、農家がトラックの手配、鉄コンテナの管理と農作業以外に取られていた時間を(株)ワコーパレットが引き受ける(納品から回収までのサポート)ことで普段の作業に集中できるようになります。

輸送効率の上昇

従来、10t車に最大32機しか載りませんでした。農業用に新たに企画し作る事で、最大36機載るようにサイズの変更をすることで従来品より輸送効率が10%上昇しているそうです。

生産者の声

JA水戸より

従来は、鉄コンテナを借りた時点ではレンタルにかかる金額が出荷し返って来るまで分からなかったので、野菜の単価の決め方に苦労をしていました。理由としては、鉄コンテナで出荷した後に取引先で滞留し予定よりも延滞料金がかかっていたこと、帰ってくるまでに紛失や破損があり弁済金が後からかかってしまっていたことがあげられます。

しかし、ワコーパレットを使うようになってからは、「単価」×「借入台数」とレンタルにかかる金額が明確になっており変動することがないので、野菜の単価の決め方が楽になりました。

また、鉄コンテナを1つ1つQRコードで個体管理し、出荷から回収までをサポートしてくれるので紛失のリスクを気にすることなく出荷することができています。

更に、ワコーパレットが直接加工会社と回収のやり取りをするので、鉄コンテナの空き状況の確認を生産者側で気にする必要が無くなり、普段の業務に集中することができています。

といった声があるようです。

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