肥料価格高騰対策事業とは?農家さんの肥料価格高騰における支援について

コロナウイルス、ウクライナ情勢の不安定化、中国の輸出制限などによって肥料原料は1年前の3倍を超える高騰の見込みとなっている現在。肥料価格は過去最高水準まで上昇している。 そんな農家さんの今後に関わる事態に、農林水産省から肥料価格高騰対策事業が発表された。

肥料価格高騰対策事業ってなに?

現在、コロナウイルス、ウクライナ情勢、中国の輸出制限などによって輸入肥料は高騰をしている。今後、農家さんはさらに肥料価格の高騰による経営への影響を受ける見込みである。そんな農業経営への影響緩和に向けた対策が肥料価格高騰対策事業

しかし、勘違いしてはいけないのが全ての肥料費を支援するよということではない。輸入が大部分である化学肥料の低減に向けて取り組む事業者の肥料費を支援するという話である。

国は、この機会を使い化学肥料の使用量を減らそうと動いている。みどりの食料システム戦略に伴う目標も関連していると考えられる。

<対策のポイント>

世界的な穀物需要の増加やエネルギー価格の上昇に加え、様々な影響により化学肥料原料の国際価格が大幅に上昇し、肥料価格が急騰していることから、海外原料に依存している化学肥料の低減や堆肥等の国内資源の活用を進めるための取組を行う農業者に対し、肥料コスト上昇分の一部を支援することを通じて、農業経営に及ぼす影響を緩和する。

<政策目標>

化学肥料使用量を20%低減(2030年まで)

事業内容

趣旨

農家経営への影響を緩和するため、化学肥料の2割低減の取組を行う農業者に対して肥料コスト上昇分の7割を支援する。

生産者の参加条件

・化学肥料の2割低減を実現するため、取組メニューから2つ以上実施(下記に記載)。

・取組は2年間実施。

・これまでの取組も考慮し、同じ取組については、拡大または強化も対象。

支援額

本年の肥料費に対して前年からの価格上昇率や使用量低減率(化学肥料低減の取組)により、肥料費の増加額を算出し、その7割を補填

対象となる肥料

本年秋肥(秋肥は令和4年6月~10月が対象)~来年春肥(令和4年11月~令和5年5月までが対象)として購入した肥料。

取組メニューについて

  1. 土壌診断による施肥設計
  2. 生育診断による施肥設計
  3. 地域の低投入型の施肥設計の導入
  4. 堆肥の利用
  5. 汚泥肥料の利用(下水汚泥等)
  6. 食品残渣(ざんさ)など国内資源の利用(4と5以外)
  7. 有機質肥料(指定混合肥料を含む)の利用
  8. 緑肥作物の利用
  9. 肥料使用量の少ない品種の利用
  10. 低成分肥料(単肥配合を含む)の利用
  11. 可変施肥機の利用(ドローンの活用等も含む)
  12. 局所施肥(側条施肥、うね立て同時施肥等)の利用
  13. 育苗箱(ポット苗)施肥の利用
  14. 化学肥料の使用量及びコスト削減の観点からの施肥量、肥料銘柄の見直し(1~13以外)
  15. 地域特認技術の利用

申請について

申請に必要なもの

・本年秋肥(令和4年6月~10月に注文)、来年(令和4年11月~令和5年5月に注文)の購入価格がわかるもの注文票等)

・取組メニューの中から2つ以上取り組むこと

申請方法

農業者グループで申請。

申請先や申請期限に関しては、都道府県、市町村、または近くの農協、肥料販売店にお問い合わせ

スケジュール

Q&A

化学肥料が足りなくなると聞いたのですが?

・肥料メーカー、輸入事業者の努力により当面必要な肥料原料は確保済み

化学肥料の使用量を実際に2割減らすことが支援の要件ですか?

・化学肥料の2割低減に向けて、取組メニューより2つ以上行っていれば対象

既に化学肥料の低減に取り組んでいるため、更に低減することは難しい

・既に取り組んでいるものもカウント

・既に行っている取組の拡大や改善を1つ以上行う

取組をしたいが、準備があるのですぐには行えない

・本年が厳しい場合は、来年でも可能

・期間内の取組なら可

いつまでに申請すれば?また、いつ頃支援を受けられる?

・秋肥、春肥でそれぞれまとめて申請

・秋肥については早めに申請いただければ年内の支払いを目指す

領収書が間に合わない時はどうすれば?

・請求書でも可能

・肥料を購入した先にご相談

引用(農林水産省より)

肥料https://www.maff.go.jp/j/seisan/sien/sizai/s_hiryo/220729.html

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