栃木県真岡市にあるバナナ農園ラフファーム。
今回は、バナナ農園ラフファーム、最近のバナナ農園事情、農家が行うクラウドファンディングについてお話を聞かせていただきました。
自己紹介
見渡す限り田園が広がる真岡市。その中にポツンとあるハウス。
ゆうとはじめまして!農業専門ライターの鈴木です!よろしくお願いいたします!
豊田さんはじめまして!ラフファームの豊田です!よろしくね!
ゆうと田んぼの中にハウスがあるんですね!ここら辺では珍しいですか?
豊田さんそんなことないですよ!元々、真岡市は米とナスの栽培が盛んで、ナスはハウスで栽培されることが多いんです。ここのバナナ用のハウスも元はナス用に建てられたものを再利用してますし!
田園に囲まれるバナナ農園ラフファーム。2021年より友人と男3人でバナナの栽培を始めました。広告、IT、土建の業界で働いた3人組で新規就農。
1年目は実験的に栽培を開始しデータや経験を培い、2年目から本格的に栽培を始めたという。2023年4月より出荷が始まり、栃木県の新しい名産へと期待がかかる農家です。
ラフファームのバナナについて
そんなバナナ農園ラフファームが作るバナナの商品名は「とちおとこ」。
栃木県の名産いちご「とちおとめ」と一緒に肩を並べて地元を盛り上げる存在になる!!という思いを込めて付けられました。
異業種から農家を目指したきっかけとは
ゆうと栃木県だけでなく日本での栽培が珍しい国産バナナだと思うんですが、バナナの栽培を始めたきっかけは何だったんですか?
豊田さんきっかけでいうとコロナのタイミングですかね。サラリーマンをしていた時に当たり前が当たり前ではなくなる世の中に今後を考えていました。その中で食という分野は人間の三大欲求の1つなんでなくてはならない存在です。しかし、農業の担い手がいない、世界の人口増加により食料が足らなくなるなど問題があります。バナナを通してそういった問題に挑戦したく栽培を始めました!
その中で最初は、元々ナスを栽培していたハウスだったので、ナスの栽培について農協に話を聞きに行きました。しかし、ラフファームのハウスで年間を通して手元に残るのは200万円との回答。3人が生きていく上では少なすぎる金額でした。
そこで協議し辿り着いた結果が国産バナナの栽培だったといいます。
バナナ栽培を始める苦悩と現実、そして現在について
ゆうとナス用のハウスでバナナを作ると決めて簡単に始められたものだったんですか?
豊田さん地元だったこともあり、ハウスは運よく借りられたんです。しかし、振興事務所や農政課に行き相談をしたところ「栃木でバナナできるの?」と最初は取り入って貰えませんでした。話をさせて貰えるようになっても、求められる制度設計の中で必要とされる販売先が国産バナナの場合JAでは取り扱いがありません。制度設計の中にJAといれられないこともあり、相手にしてもらえなかったです。
豊田さんそこで結果で示す為にテスト的に栽培をスタートしたんです。全部枯らしてしまって失敗してしまいましたが(笑)
栃木でも作れると結果を出す為に始めた1年目。5棟あるうちの1棟だけでテスト的に栽培を始めました。しかし、バナナを栽培する為に必要な暖房をつけるとハウスの構造上5棟分ついてしまいます。必要となる燃料代は100万円以上。
そこで実験的に暖房を使わず栽培をしてみたといいます。
12月まで順調だったバナナでしたが、気温が下がるにつれて黄色く枯れ始め、最終的には葉が全て枯れ落ちてしまいました。
黄色く枯れ始めるバナナ
ゆうとえ、全部枯れ落ちたんですか、、大丈夫ではないですよね、、その後、どうなったんですか?
豊田さんなんと、私もびっくりしたんですけど、バナナって強かったんです!枯れた株の下からいくつもの子株が生えてきました。そして、1棟分だったバナナですが、子株のおかげでハウス全体が埋まったんです!奇跡かと思いました(笑)
豊田さん現在は、枯らさないように冬に暖房を焚くことで、最初のバナナが2023年4月には皆さんにバナナを届けることができそうです!!
話を聞いてもらえない、お金を借りられない、栽培しても暖房を焚くことができず枯らしてしまう。
といった現実と苦難を、バナナ農園と各々の仕事のダブルワーク。更に、クラウドファンディングを活用することで乗り越えました。
ついに、追熟し消費者に届けることができるラフファームのバナナ。ここからが、新しい物語の始まりとなるのです。
枯れたバナナ(根元には子株が見える)
日本の国産バナナ事情について
ゆうと実はバナナ農園を取材するのは二回目なんですが、国産のバナナって増えているものなんですか?
豊田さん最初に補足しておくと、実はバナナの栽培って珍しくないんですよ!日本のほとんどの都道府県で栽培が行われてるんです。栃木県でも自分達より前からやられているところがありますし。
豊田さんただ、一般的にスーパーに並ぶ輸入品はキャベンディッシュという品種。主に、国産で作られる品はグロスミッチェルという品種になります。他とは違い、ラフファームで栽培するバナナは、マレーシア原産のサンジャクと呼ばれる品種に近いものです。サイズは、スーパーで売られているものよりも小さいですが、「食感はもっちり、しっかり甘くて味わい濃厚。香りが高いバナナ」となっています!
豊田さん私たちは、師匠にあたる人から技術を教わり、苗を買わせていただきました。
財務省貿易統計によると、バナナの輸入量は年間約100万トン(2020年)。フィリピンが約70%を占めており、エクアドル、メキシコ、グアテマラと続いています。
国内生産量というと、約140トン(2019年)。ほとんどが沖縄県、鹿児島県で栽培されています。「農林水産省より」
バナナの国内消費量における国産バナナは、全体の0.1%未満に過ぎないのです。
近年では、沖縄県、鹿児島県以外でもバナナ農園が増加傾向にあり栽培されている。
クラウドファンディングについて
ゆうと話の中にクラウドファンディングを活用したとあったと思うんですが、農家のクラウドファンディングについてお伺いしたいです!
豊田さん私たちは、kibidango(きびだんご)というクラウドファンディングサイトを使いました。
豊田さん有名どころだと、CAMPFIRE(キャンプファイヤー)READYFOR(レディーフォー)Makuake(マクアケ)ですよね。ただ、手数料が高かったのと、大手よりも中規模でやられている方がサポートがいいんだろうなと口コミを見て決めました。大手だと見に来る人は多いですけど、その分プロジェクトも多いじゃないですか。多い中でも、企業も大きな金額を成功できるプロジェクトを優先的にサポートした方が効率がいいはずなんで。
豊田さん実際にkibidangoを利用してみて、担当者の方が付きっきりで付いてくれて、プロジェクトを成功させることもできました。自分より若い子に怒られながらも、はい。はい。といって作り直しましたが(笑)今では、一緒に親身になって考えてくれて感謝してます!
豊田さんなんかkibidangoを売り込む営業みたいですね(笑)
実際に私も、現在の活動を始める前にクラウドファンディングを活用したことがありましたが、人が多く集まる大手でやることしか考えていませんでした。
この話聞いていたら当時の気持ちも変わっていたかもしれないなと思います。
農家、農業関係者など利用増えているクラウドファンディング。ぜひ、ラフファームを参考にしてみてください。
最後に
一度、鹿児島県で取材した国産バナナ。まさか、栃木県でも栽培されているとは驚きました。
新しい栃木県の名産になっていく国産バナナ(とちおとこ)。4月から始まるラフファームの新しい物語。今後の動向が楽しみです!!
栃木県に行く際は買いにいかせてください!食べるの楽しみにしてます☺
↓ホームページ
栃木県真岡市の国産バナナ
日本一のいちごのまちであり、今なお蒸気機関車が走る栃木県真岡市そんなまちでバナナ大好きな3人の漢が熱心に育てる国産バナ…
↓インスタグラム
栃木県真岡市 バナナ農園 ラフファーム(@laugh_farm) • Instagram写真と動画
バナナの花
ラフファームのバナナ
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是非、色々な情報が載ってますので見てみると面白いです☺