9月25日茨城県水戸市で行われた、お笑いタレント西野亮廣(キングコング)の講演会が行われた。現在は、お笑いタレント以外にも絵本作家、著作者などと幅広い活躍をされている。
今回は、講演会での話を農業に置き換えて書いてみたいと思う。
現代のビジネスモデル レストラン型とBBQ型について
講演会の中で、現代のビジネスは大きく2つに分かれているという。それは、レストラン型とBBQ型である。
簡単に2つを説明すると、
レストラン型について
レストラン型とは、提供する側と受ける側が完全に分断されている状態である。
例にすると、外食など料理を提供する側と料理を食べる消費者の関係。お客さんは、サービスを受けにきている。
BBQ型について
BBQ型とは、提供する側がフォローする側に回り、受ける側が主体に進む状態である。
例にすると、BBQがあげられる。食べる側が主体となって炭に火をつけたり、肉を焼いたりする。スタッフはというと、周囲の安全の確保や何か起きた時にフォローする。逆に、手伝いすぎるとお客さんの満足度が落ちてしまう可能性すらある。
今回の話は、決してどちらが良い悪いではない。自分のビジネスはどちらを選ぶのか決める必要があるということだ。中途半端な形だとお客さんの満足度を得ることができない。また、考え方次第で今とは違うお金の稼ぎ方があるという。
次に、西野さんのフランス パリ エッフェル塔での個展での実体験について書いていく。
西野亮廣の実体験について
世界各地で行われる個展。個展を開くには、お金を払って場所を借り、作品などを持ち込み設営する。そして、来てくれたお客さんからチケット代としてお金を貰い、場所代、設営代、人件費などにあてる。これが、個展を開くまでの流れである。
しかし、西野さんがエッフェル塔での個展を開くときにしたのは違う。個展を開く前に、夜中エッフェル塔に入り夜景を見ながら一緒に設営できる券を販売。設営できる券で個展を開く分のお金は集まったので、個展自体は無料で開催することができた。結果、無料ということもあり多くの人を動員することができたという。
購入してくれた人でいうと、実際に設営時には、夜中のエッフェル塔でお酒を飲みながら学生時代の文化祭のように楽しく行われ満足度も高かったという。
これは、レストラン型とBBQ型に当てはまる話である。
従来の個展でいうと、開催する側とチケットを購入し見に来る側。西野さんの個展でいうと、チケットを購入した人が一緒に設営し個展を開くのだ。
このように、人の需要を考えることが必要。そして、自分のビジネスは、レストラン型とBBQ型どちらで勝負をするのか決める必要があるのだと話されていた。
ここからは、聞いた話をもとに農業に置き換えて考えてみたいと思う。
農業におけるレストラン型とBBQ型について
レストラン型の場合
- 生産者と消費者が分離
- 生産者と企業(販売会社や販売する場所)が分離
これは、生産者が作る事に専念し、販売するのはJAや卸会社、スーパー、道の駅等に任せている状況である。従来の形であり、長く行われてきた形である。
決して、レストラン型の農業を否定するものではない。しかし、農業には視点を変えたら他にも魅力があり、体験したいと思えるようなものが存在すると思う。
BBQ型の場合
作物を使った体験
- 消費者が畑にきて農業体験(収穫や草刈りなど)
- 消費者が自ら畑を借りて作物を作る(生産者は日常の水やりなどのサポート)
- 消費者が品目や品種などから食べたいものを選び育てる(野菜ができる時期や旬など深堀できる)
- 収穫したものをその場で食べる、また、その場で調理し料理にする(カレーやピザなど)
- 畑を八百屋と考え、自分で買いたい野菜を収穫し購入(購入と収穫を1つに考える)
- 消費者と農家の物々交換会(物々交換を通して、野菜や製品の価値を改めて考える)
自然を使った体験
- 運動会(田んぼで泥んこ運動会など)
- キャンプやBBQなどの開催
- 蛍鑑賞会(田んぼ)
- お祭り(稲刈り後の田んぼなど使う)
- 農泊(農業体験など、田舎泊まり自然に触れる)
農業経営を使った体験
- 消費者と一緒にマルシェでの販売(マルシェの販売側を経験できる)
- 消費者と一緒に農家イベントの開催(イベントを開催する側を経験できる)
- 農家が農業経営について考える会議に消費者が参加(他の業界とは違う農業経営について考える、経営の勉強、違う視点からのアドバイスなど)
- 農家の六次産業化を消費者と一緒に作り上げる
- 木や苗のオーナーになれる(自分で好きに出来た作物を扱える)
その他
- 農業についてなど農家の生の声や情報が手に入る(農業についてもっと知ってみたい、子供に知って欲しいなど)
- 定期的に買い続けたい農家さんを探してあげる(農家だからこそ近所の農家さんを紹介できる)
- 四季折々のカレーイベント(季節によって変わる野菜を食べながら感じる)
- 香辛料からカレーを作る(カレーは様々な香辛料を使うことで味が変わる、一緒に選んで作ることで知らなかった部分に触れてもらう。また、残ったものはオリジナルカレー粉として提供)
- 料理を決めて、それに合わせて野菜を作っていく(子供の食べたいものなどを選んでもらうことで、普段食べているものは長い時間や手間がかかっているなど感じてもらう)
- 消費者専属の農家さんになる(生産者と消費者の距離を近くする)
- 料理教室で使う野菜を畑に選びに行く(料理教室+収穫体験)
- 企業が作って欲しい作物をつくる(企業がオーダーメイドで野菜を作る)
そして、これらを体験できる券として販売するなどしてもいいかと思います。(畑にいつでも遊びに来れる券、稲刈り後の田んぼでキャンプできる券など)
また、イベント後、帰る際に野菜の販売など繋げることも可能です。
まとめ
今回、自分が1人でBBQ型の農業について考えたところ、既存に存在するものもありますが多くのアイディアが出ました。農業の可能性は、まだまだ見つけることができると感じます。
また、BBQ型を考えていくうちに、レストラン型とBBQ型を明確した方がいいと書いてきましたが、上手く2つを掛け合わせることも必要とだと思いました。レストラン型だけをやっていても、価格で選ばれたりするので消費者がリピートで買い続けてくれることは難しいです。しかし、BBQ型を通して知って貰うことで、生産者のファンとしてリピートに繋がる可能性があります。
逆に、BBQ型だけをやっていると平日の集客などが難しいです。だからこそ、レストラン型のように平日は作物を育て販売することに時間を使います。
このように、メリットとデメリットがあるので、上手く掛け合わせることで農業の可能性が広がるのではないでしょうか?
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読んでくださりありがとうございました!
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是非、色々な情報が載ってますので見てみると面白いです☺