取材した農家さんをご紹介 Vol.37 ふるうつらんど井上 少量多品目/ブドウ/桃/梨等

神奈川県藤沢市にある「ふるうつらんど井上」さんでお話を聞かせていただきました。

ふるうつらんど井上さんでは、少量多品目で果物を栽培されています。

自己紹介

 
鈴木
はじめまして!農業専門ライターの鈴木です!よろしくお願いいたします!
井上さん
はじめまして!ふるうつらんど井上の井上です!よろしくね!

神奈川県藤沢市は海に面しており、江の島や住んでみたい街ランキング1位の辻堂が有名です。そんな藤沢市の内陸にある長後で果物の栽培をされているふるうつらんど井上さん。果物を少量多品目で栽培している珍しい農家さんです。

約1ヘクタールになる農園で、ぶどう、桃、梨、洋梨、プラム、柿、キウイフルーツ、イチジク、びわなどを農薬を使用せずに栽培されています。更に、ぶどうや梨などは、複数の品種を作っているので食べ比べをすることが可能です。

その他にも、井上さんのお母さんが果物を使った加工品も人気商品になります。

果物や加工品は、農園隣にある直売所で販売しており、多くの人が新鮮な果物を求めて来客されます。

豊富な品揃えのふるうつらんど井上の直売所

井上さんのお母さんが作る手作りの加工品

使っていない畑を貸しており、そこで出来た野菜も直売所に並ぶ

現在の農業の形になるまで

 
鈴木
農薬を使用せずに多品目の果物を栽培と珍しい形だと思うんですが、昔から変わらずの形だったんでしょうか?
井上さん
全然違います(笑)
井上さん
代々農家ではあるんですが元々は果物を栽培しておらず野菜を作っていました。果物栽培に変わってからは三代目になります!更に、父の代でいうと農薬も使っていましたし、品目も今みたいに多く無かったです(笑)

野菜から果物、そして農薬を使わないと変化していったふるうつらんど井上さん。

品目や品種は、直売所をやっている中でお客さんの声で増えていきました。そして、農薬については地域の人が手に取りやすいように辞めたそうです。その為に、品目によってはハウスを建てるといった投資も行っていったといいます。

直売所の開く期間においても昔は夏のみでしたが、直売所に注力をするために期間も長くしていったといいます。対面でしか伝えられないこともあるので、コミュニケーションを取ることで農家とお客さんの双方に安心が生まれているそうです。

都市近郊で果物を作る上で大変なこととは

 
鈴木
都市近郊で農業を行う上でどんな点が大変だなと感じますか?
井上さん
何点かあります!

部会の情報がない<災害など補助金の情報>

産地だと情報がまとまって農家のところまで降りてきます。しかし、都市近郊であり、販売は直売をとっているので知らないで終わる情報もあるといいます。自分から取りに行くことが必要になってくるそうです。

木の処理

昔は燃やしていましたが、住宅地が周りにできてからは苦情につながるので出来なくなりました。その後は、粉砕機を購入して処理していましたが、音とCO2などの問題から使えなくなりました。現在は、木の処理をどうするか困っている状態といいます。

堆肥の臭い

近くが住宅地になるので臭いには気をつけないといけません。また、周りから理解していただくことが大変だといいます。

果物ならではのハチの糞

受粉などで使うハチ。野菜には無い悩みとしてハチの糞の被害が起こるといいます。

ハウスの汚れ

交通量が多いのでハウスがすぐに汚れていくそうです。周りとの距離が近い農業をやっているからこそ、見られている農業と考えて行動しなくては理解してもらえないといいます。

鳥が草や虫を食べてくれる 無農薬の手助けになる

まとめ

果物の少量多品目ということもあり、農園にいくと様々な植物の様子を見られて面白かったです。樹齢100年を超える梨の木は圧巻でした。次は、樹齢100年と若い木の味比べができる季節に行ってみたいです!

また、農業だけでは食べていくのは難しく不動産の収入があるから続けていけるという話を聞き、農業の難しさについて改めて考えさせられました。

お話を聞かせていただきありがとうございました。

樹齢90年の梨の木(新高)

樹齢100年の梨の木(菊水)

井上さんいわく、樹齢で肉質が変わるそう。若い方が味がのるとのこと(笑)

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読んでくださりありがとうございました!

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