取材した農家さんをご紹介 Vol.35 株式会社坂東商会/株式会社アグリード

茨城県常総市にある株式会社坂東商会/株式会社アグリードさんで行われた収穫祭の方に参加させていただき、お話を聞かせていただきました。収穫祭では、関連会社の従業員や取引先などが集まり、野菜の収穫体験、その後BBQをして親睦を深めます。

自己紹介

 
鈴木雄人
農業専門ライターの鈴木です!今日は一日よろしくお願いいたします!
飯村さん
代表の飯村です!よろしくね!

飯村さんのお父さんは、元々青果卸販売を営んでいました。そして、後を継いだ飯村さんは、自分の代でカット野菜工場の設立、農業法人の設立と会社を大きく成長させていきました。

今回は、社長でもあり、野菜の世界に長く関り、生産から販売、流通までを知っている飯村さんにお話を聞かせていただきました。

株式会社坂東商会と株式会社アグリードについて

株式会社坂東商会

昭和54年に設立された株式会社坂東商会は、卸販売、カット野菜の製造、流通と事業展開をしており、各事業内容ごとに強みがあります。

卸販売

  • 全国の契約農家と直接繋がることで、市場を通さない独自ルートを構築し、安定した品質と相場に左右されない価格を実現
  • 農業法人株式会社アグリードを設立することにより、独自の生産ラインの確保
  • オーダーメイドの野菜生産にも対応

カット野菜の製造

  • いばらきHACCP(ハサップ)有機JAS認証を取得し、安心・安全なカット野菜を提供
  • 卸販売をしているからこその多数取り扱い品目を実現
  • 大規模カット工場では対応できない細かい作業まで対応(他では対応できない珍しい野菜なども対応可能)

流通

  • 産地からお客さんの手元に届くまでコールドチェーンを実現
  • 自社流通便によるルート配送

株式会社アグリード

平成22年に株式会社坂東商会の関連会社として設立された株式会社アグリード。

1つ先の食の時代へ」を掲げており、坂東商会で長年培ってきた野菜に関する専門知識や、流通の会社ならではの発想を生産現場に取り入れ、従来の作型(慣行)にとらわれない農業を目指しています。

栽培面積は、約30ヘクタール。農園では、キャベツ、レッドキャベツ、玉レタス、グリーンリーフ、サニーレタス、ロメインレタス、玉ねぎ、赤玉ねぎ、青ネギ、カリフローレを栽培しています。

この他にも、依頼があればオーダーメイドの野菜作りに対応できます。

また、アグリードで作られる野菜は、特別栽培農作物(茨城県の慣行レベルに比べて、節減対策農業の使用回数が50%以下、化学肥料の窒素成分が50%以下で栽培された農産物)になっています。特栽を使ったカット野菜が作れる点は、他では実現が難しいアグリードと坂東商会だけの強みです。

今後の農業について

 
鈴木雄人
色々な角度から農業を見ている飯村さんに聞いてみたいです。今後、農業で伸びていきそうな分野について教えてください。
飯村さん
現状、アグリードとして導入するために動いているのは、GAP認証と有機JASの取得かな。GAPは、持続可能性の確保だけでなく、農産物の品質の向上、農業経営の改善や効率化、消費者や取引先からの信頼性の向上などに繋がるから必要になってくると思う。有機JASにおいては、生協からも求められる声が増えてきていて需要としては更に伸びていくなと感じているかな。実際にアグリードでも有機栽培の面積は拡大している。
飯村さん
次に野菜の品目でいうと、アグリードで栽培している中では、青ネギかな。青ネギは、今まで西日本を中心に栽培されていたんだけど、ここにきて東日本での需要もかなり増えている。坂東商会としても、契約農家を増やすのを検討していたり、アグリードでの栽培面積も増やしていくつもり。実際に日常でも食べる機会が増えているからね。
飯村さん
販売では、業務用加工用の野菜を増やす方向で動いている。契約単価だからこそ、お互いに安定した結果が付いてくる。逆に、スーパーは相場に左右されて価格が変わるのはもちろん、契約よりも安かったら市場仕入れをするバイヤーが多いと思う。農家としては信頼関係を築けないから出したくないって思うよね。もちろん、一部の理解しているバイヤーもいるけどね(笑)

逆に、飯村さんの話の中で、今後農業の問題になりそうな話もありました。

飯村さん
現状、日本の農業は外国人労働者に頼っている。現場では人手が足りないので研修生を入れないと回らない。その中で、日本に実習生が入ってこなくなる可能性がある。理由は、日本の賃金よりも多く支払う国が出てきている。更に、手続きも日本よりも簡単らしい。

実際に、外国人技能実習機構から発表されている人数の推移は、

平成30年まで増えつつありましたが、令和2年よりコロナをきっかけに大きく減少傾向にあります。しかし、コロナの落ち着きを見せている現在も人数は戻ってきていないそうです。

まとめ

今回お話を聞かせていただいて、技能実習生の話は驚きました。40万人いた実習生が半分の20万人以下になっている現状。20万人分の労働はどうなっているのか疑問です。調べてみたいと思います。

また、飯村さんが話されていた中で「自分が一番と思っていると周りも引いていく、出逢う人を大切にしていかなければいけない」といわれてたことが印象に残りました。実際に、飯村さんは社員とのやりとりも物腰柔らかで良い関係を築いている印象です。私自身も忘れてはいけない大切なことだと感じました。

また、収穫祭参加させてください!カリフローレ美味しかったです!ありがとうございました☺

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読んでくださりありがとうございました!

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