取材した農家さんをご紹介 Vol.21 アグリ・アライアンス株式会社 /白ネギ/落花生/ナス/アスパラガス等

広島県東広島市にあるアグリ・アライアンス株式会社でお話を聞かせていただきました。

落花生、白ネギをメインになす、アスパラガス、トマトを作られています。

自己紹介

 
ゆうと
はじめまして!農業専門ライターの鈴木です!よろしくお願いいたします!
脇さん
はじめまして!アグリ・アライアンスの脇です!今日はよろしくね!

アグリ・アライアンスさんでは、5haで白ネギ、4haで落花生、2haでナスとアスパラガス。落花生は、無農薬。白ネギとナス、アスパラガスはなるべく農薬を使用しない減農で安心安全な野菜作りをしています。

農業を始めたきっかけについて

 
ゆうと
まずはじめに農業を始めたきっかけについてお伺いしてもいいですか?
脇さん
出身は広島県ですが、元々は、茨城県で博物館の職員として働いていました。その後、長男ってこともあり、親の近くにいた方がいいだろうと広島に。広島では、マツダ(車屋さん)で働いていました。しかし、父が続けてきた農業を無くしてはならないという気持ちから農業の世界に入っていくようになりましたかね!

脇さんは、広島に帰ってきてからはマツダで働きながらも、お父さんの農業の手伝いをしていました。それまでは、全く農業の世界へ入ることは考えていなかったそうです。お父さんからも継いでくれ、と言われたことも無かったと言います。

しかし、実際に休日にお父さんを手伝っているうちに、お父さんがやっている農業を無くしてしまっては勿体ない。自分が後を継ごうという気持ちに変わっていきました。

現在は、お父さん、奥さん、三男、社員が二人、カンボジア留学生が4人の合計10人で農業を営んでいます。

土作りについて

 
ゆうと
ホームページにも書いてあるんですが、バーク堆肥を他の農家さんに比べると5倍ほど使用してますよね。どんな理由でバーク堆肥を使用しているんですか?
脇さん
自然のもので作物を作るとなった時に、菌床を使ったりと色々と試しました。その中で、田んぼを畑に変えた跡地ってこともあり、土が粘土質だったのでバーク堆肥が適合してるかと結論にいたりました。

バーク堆肥とは

樹木の皮(bark:バーク)を原料とした堆肥がバーク堆肥。枯れ葉や落ち葉を発酵させた「腐葉土」が土に養分を与えてくれるように、土に混ざったバーク堆肥も微生物に分解されてやがては、植物の栄養となる。

農薬を使わないように育てる中で、動物のフンを使った堆肥では、動物のご飯まで管理することが出来ない。結果、農薬を使用していなくてもフンに含まれている可能性があるので、危険性のない植物を使った堆肥になりました。

また、バーク堆肥を使用する前は、キノコ類を育てるのに使う菌床を使用してましたが、臭いが出てしまい近隣住民に迷惑をかけてしまう危険性があるという理由で他の物を模索しました。。

他にもバーク堆肥になった理由としては、土質の改善につながることが主な理由としてあります。

元々は、田んぼだった場所を畑に変えているので、土が粘土質。土の粒子が小さく、水はけ、根の張りが良くないという問題がありました。バーク堆肥を使用することで、土の粒子が大きくなり、空気のすき間が出来ることで、水はけや根の張りの問題は解決されるようになったといいます。

現在、アグリ・アライアンスさんでは、落花生、白ネギ、ナス、アスパラガスと全ての作物でバーク堆肥を使用してます。

撒いたばかりのバーク堆肥

時間が経つとさらさらな土に

品目について

 
ゆうと
今、特にメインで作られているのが落花生と白ネギですが、この珍しい組み合わせがメインになっていった理由はどんなことでしょうか?
脇さん
白ネギは、お父さんが田んぼから畑に変えようとした時代に、広島で上手にねぎを作る農家さんが少なかったからです。また、落花生は、白ネギの連作障害の対策として適していた理由で栽培を始めました。

元々は、お父さんが色々な野菜作りをしていく中で、他に白ネギを作れる農家さんが少ないこともあり始まりました。

農業を営んでいると、周りでは高齢化が進み、米の産地であった影響から稲作が出来なくなる人が増えたのです。水田を耕作放棄地とならないように使ってほしいと、頼まれる場所が増えていきました。借りる中で、水田は水はけが悪く畑に適さない為、水が抜けるように排水作業の工事をする必要があったのです。

また、白ネギを産地化するほど広く作っていたお父さんでしたが、1番に悩まされていたのが連作障害でした。その回避として、白ネギの連作障害と相性の良い落花生に目を付け栽培が始まったのです。

落花生の畑(オレンジのネットはカラス除け)

こだわりの落花生について

 
ゆうと
こだわりの落花生についてもお話をお伺いしてもいいですか?
脇さん
落花生は、栄養価も高く効能は多岐にわたります。うちでは、土作りにこだわり、農薬を使用せず、1か月半をかけて天日干しした落花生を、自社で全て一貫して管理しています。手間の多い作物ですが、スタッフ一丸となって美味しく身体に良い物を作れるように日々頑張っています☺

アグリ・アライアンスさんで作る落花生は、千葉半立とおおまさりという品種を作られています。

千葉半立は、粒が小さく濃厚な味わいが特徴で、一般的に、粒が小さく乾燥をしやすいこともあり焙煎落花生に好まれます。アグリ・アライアンスさんでは、焙煎落花生以外にも、濃厚な味わいを活かすためにピーナッツペーストとして加工しています。

おおまさりは、粒が大きくあっさりとした味わいが特徴です。一般的に、粒が大きく焙煎が難しい(粒が焙煎時に割れてしまう)為、落花生の産地である千葉では、ゆで落花生として食べられています。アグリ・アライアンスさんでは、1か月半をかけてゆっくりじっくりと乾燥をさせるので粒が割れずに焙煎落花生として販売が可能です。

今後の展望について

 
ゆうと
最後に今後の展望などについてお伺いしてもいいですか?
脇さん
現状、落花生は中国産が多く、中国産しか食べたことが無い人も多いと思います。安心安全な美味しい広島産落花生をより広めていきたいと考えてます。また、落花生は、身体に良く、お茶や色々な料理、加工品と多くの可能性を秘めている作物です。落花生自体をもっと皆さんに知って欲しいですね!!

ナス畑

アスパラガス畑

袋の中は全て焙煎落花生

最後に

アグリ・アライアンスさんでは、お父さんが脇農園して作り上げてきた基盤を、更にアグリ・アライアンスとして活動の幅を広げている印象でした。

また、畑では、カンボジアからきた留学生が生き生きと働いてます。留学生が、ただ作業をするのではなく、自分たちで考えて行動をするので、脇さんがいなくても畑を任せることのできる状況に驚きを感じました。

これからも、こだわりの落花生だけでなく年間を通して広島に安定供給される白ネギ、ナス、アスパラガスが多くの人に食べられるのを楽しみにしています☺

広島県で取材した記事

  • 取材した農家さんをご紹介 Vol.22 久保和行商会
  • 取材した農家さんをご紹介 Vol.25 株式会社 久保和行商会

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読んでくださりありがとうございました!

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