茨城県土浦市にある野口れんこんさんでお話を聞かせていただきました。
野口さんは、れんこんの栽培をされている農家さんです。
自己紹介
茨城県の霞ヶ浦周辺は、豊富な水と低湿地帯に恵まれており、日本一のれんこん産地です。
全国の令和3年のれんこん収穫量は、51500t。茨城での収穫量は、25500tで、全国のれんこんの約半分は茨城産となっています。(令和3年農林水産省調べ)
そんな霞ヶ浦がある茨城県土浦市で、れんこん栽培をされている野口れんこんさん。野口さんはれんこん栽培を始めて18年目です。作付面積は約8ヘクタールあり、露地とハウスで作られています。
農業をはじめたきっかけについて
おじいちゃんが農業をしていた頃はお米等の栽培をしており、父の代に入れ替わったタイミングでれんこん栽培に切り替わっていきました。
野口さんが大学卒業後に手伝い始めた当時は、れんこん栽培は4ヘクタールほどの面積だったそうです。今では、倍の面積を栽培しています。
野口さんのれんこんについて
野口さんでは、床立ち(2年掘り)、ハウス栽培をされています。ハウス栽培の収穫はれんこんが一番少ない6月ごろに収穫をするそうです。取材時は、床立ちの収穫をしており、収穫体験もさせていただきました。
収穫中の畑
野口れんこんさんで作っている品種は、主に「パワー」です。肥大性が良く、収量が多い品種になります。収量でいうと10アールあたり平均で2t~1.5tほど。最大で3t収穫できる畑もあるそうです。
野口さんのれんこん
収穫は水掘りと呼ばれる、水圧で泥を飛ばして収穫をする方法です。水圧はれんこんに当てると傷になってしまうので、形に沿って周りの泥だけを飛ばします。収穫後は形のよくない端を切り落とし、船に並べていきます。
水圧が出る機械
土浦には、JAが運営するれんこんセンターがあり、れんこん農家さんは収穫後、泥付きのまま出荷するだけですみます。工場では、出荷されたれんこんを洗浄から発泡スチロール詰め、各地域に出荷までしてくれます。もちろん、利用料は取られますが、農家さんは収穫後の手間が掛からず、栽培に注力できる環境が整っているのです。
れんこんセンター
実際にいただいたれんこんを調理して食べてみると、初めて「甘い!!」という印象を持ちました。れんこんは食感が良い野菜というイメージだったのですが、食感だけでなく甘くて味も美味しかったです。
頂いたれんこんで作った料理
農家として大切な事とは?
18年間農業をしてきた野口さんに、農家として生き残っていく為に大事な事を聞いてみました。
自分への投資をし続ける
投資とは見た目の話ではありません。いかに自分に投資をして、スキルやレベルを上げれるかです。農業における技術や知識は一生、自分の武器になります。自分が出来ないと人もついてきません。
人をいかに大事にできるか
取引先、従業員など関わりのある人です。農業の業界は信頼関係に成り立っています。皆さんが物を買う側になった時に、赤の他人と知り合いでは知り合いのものを選ぶでしょう。これは、取引先にもいえることで信頼関係を構築することでより良い取引ができます。
また、農業は自分ひとりで成り立たず従業員がいるからこそ、会社が回るのです。感謝を忘れてはいけません。野口さんもコロナで海外からの農業実習生が来れなくなってしまった時に、周りに助けてもらったから今があると話されていました。
手間をかけるべき
農業は手間をかけてもすぐに効果が表れるわけではありません。しかし、作物は様々な作業を通してトータルで美味しくなっていくのです。美味しさだけでなく収量や見た目だって変わってきます。
多くの情報が手に入るようになり、消費者の目が肥えてきた現在。消費者に求められる野菜を作る必要があるのです。
蓮の実
蓮の花
最後に
取材を通して、野口さんから自分の農業に対しての自信が感じられました。その自信は、これまでの努力があり、やれることは全てやってきたと断言できるほど行動をしてきたからだと思います。
だからこそ、収量も、見た目も、味も負けないれんこんが出来上がるのです。
今回はお話だけでなく収穫体験まで、ありがとうございました。
是非、来年はハウスで採れる内緒の品種のれんこん見させてください!(笑)
よろしくお願いいたします☺
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読んでくださりありがとうございました!
下にある農業と書かれているボタンをクリックすると、農業ブログのランキングサイトに飛ぶことができ、他の方がやられている色々な農業ブログを見ることができます!
是非、色々な情報が載ってますので見てみると面白いです☺